福岡県60市町村の転入・転出・社会増減比較|人口移動の地域統計

福岡県60市町村の転入・転出・社会増減比較

福岡県60市町村について、2025年1月から12月までの1年間に発生した転入・転出を比較します。

本ページでは、総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 2025年」の市区町村別結果を使用します。

同統計では、市区町村別に、

  • 他市町村からの転入者数
  • 他市町村への転出者数
  • 転入超過数

を同じ基準で比較できます。2025年の市区町村別結果は2026年4月23日に公表されています。

このページでの「社会増減」の定義

このページでは、市町村間の人口移動を比較するため、

社会増減=他市町村からの転入者数-他市町村への転出者数

として統一します。

したがって、

  • プラス=転入超過
  • マイナス=転出超過
  • 0=転入者数と転出者数が同数

です。

なお、福岡県の人口移動統計には、国外との移動や職権記載・職権消除などを含めた別の「社会増減」の概念があります。

本ページではそれらを混在させず、総務省統計局の市町村間移動に限定した「転入超過数」を社会増減として使用します。

福岡県公式の「令和7年福岡県の人口と世帯年報」には、2024年10月から2025年9月を対象とする「第5表 市区町村別社会増減及び転出入者数」もありますが、集計期間が異なるため、本ページの2025年1月~12月値とは混ぜていません。

福岡県60市町村の転入・転出・社会増減

「人口移動総数」は、

転入者数+転出者数

として計算しています。

市町村転入者数転出者数社会増減人口移動総数
北九州市38,018人40,056人-2,038人78,074人
福岡市114,518人106,343人+8,175人220,861人
大牟田市2,493人3,055人-562人5,548人
久留米市11,302人11,321人-19人22,623人
直方市1,974人2,058人-84人4,032人
飯塚市4,477人4,125人+352人8,602人
田川市1,591人1,920人-329人3,511人
柳川市1,449人1,710人-261人3,159人
八女市1,578人2,241人-663人3,819人
筑後市1,747人2,026人-279人3,773人
大川市940人1,176人-236人2,116人
行橋市2,902人2,855人+47人5,757人
豊前市739人761人-22人1,500人
中間市1,393人1,549人-156人2,942人
小郡市2,572人2,213人+359人4,785人
筑紫野市4,953人4,762人+191人9,715人
春日市6,046人5,998人+48人12,044人
大野城市5,540人5,586人-46人11,126人
宗像市4,063人3,591人+472人7,654人
太宰府市3,446人3,126人+320人6,572人
古賀市2,486人2,462人+24人4,948人
福津市2,927人2,472人+455人5,399人
うきは市701人861人-160人1,562人
宮若市801人930人-129人1,731人
嘉麻市799人1,007人-208人1,806人
朝倉市1,770人1,770人0人3,540人
みやま市765人935人-170人1,700人
糸島市3,842人3,389人+453人7,231人
那珂川市2,057人2,194人-137人4,251人
宇美町1,461人1,492人-31人2,953人
篠栗町1,375人1,343人+32人2,718人
志免町2,302人2,357人-55人4,659人
須恵町1,672人1,153人+519人2,825人
新宮町1,806人1,551人+255人3,357人
久山町369人350人+19人719人
粕屋町2,722人3,104人-382人5,826人
芦屋町794人903人-109人1,697人
水巻町1,184人1,096人+88人2,280人
岡垣町934人1,008人-74人1,942人
遠賀町668人585人+83人1,253人
小竹町278人240人+38人518人
鞍手町467人491人-24人958人
桂川町436人427人+9人863人
筑前町1,387人1,138人+249人2,525人
東峰村52人57人-5人109人
大刀洗町753人662人+91人1,415人
大木町470人459人+11人929人
広川町703人707人-4人1,410人
香春町325人317人+8人642人
添田町175人246人-71人421人
糸田町275人302人-27人577人
川崎町416人530人-114人946人
大任町172人176人-4人348人
赤村59人90人-31人149人
福智町614人588人+26人1,202人
苅田町2,578人2,501人+77人5,079人
みやこ町441人511人-70人952人
吉富町244人234人+10人478人
上毛町253人234人+19人487人
築上町617人1,411人-794人2,028人
福岡県60市町村計253,891人248,755人+5,136人502,646人

出典:総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 2025年」。転入・転出・転入超過数は同一基準で集計しています。

福岡県全体では5,136人の転入超過

60市町村を合計すると、

  • 転入者数 253,891人
  • 転出者数 248,755人
  • 社会増減 +5,136人

となります。

つまり2025年は、市町村間移動という基準で見ると、福岡県全体では転出者より転入者のほうが5,136人多い転入超過でした。

ただし、社会増減+5,136人だけを見て福岡県の人口移動を判断するのは適切ではありません。

転入者と転出者を合わせると502,646人です。

差し引きでは5千人程度のプラスでも、その背後では年間50万人を超える規模の市町村間人口移動が記録されています。

転入者数が多い市町村ランキング

順位市町村転入者数
1福岡市114,518人
2北九州市38,018人
3久留米市11,302人
4春日市6,046人
5大野城市5,540人
6筑紫野市4,953人
7飯塚市4,477人
8宗像市4,063人
9糸島市3,842人
10太宰府市3,446人

福岡市は年間114,518人の転入があり、県内で突出しています。

2位の北九州市は38,018人、3位の久留米市は11,302人です。

福岡市だけで県内60市町村の転入者合計の約45%を占める計算になります。

福岡市への人口集中を見る場合、人口そのものだけではなく、毎年大規模な人口移動が発生していることも重要です。

転出者数が多い市町村ランキング

順位市町村転出者数
1福岡市106,343人
2北九州市40,056人
3久留米市11,321人
4春日市5,998人
5大野城市5,586人
6筑紫野市4,762人
7飯塚市4,125人
8宗像市3,591人
9糸島市3,389人
10太宰府市3,126人

転出者数でも福岡市が106,343人で1位です。

ここから分かるのは、転入超過の都市だから転出が少ないわけではないということです。

福岡市は県内最大の転入超過ですが、同時に県内最大の転出者数を持つ自治体でもあります。

人口の流入だけでなく流出も非常に多く、人の入れ替わりそのものが大規模です。

転入超過が大きい市町村

2025年に最も大きな転入超過となったのは福岡市です。

順位市町村転入転出社会増減
1福岡市114,518人106,343人+8,175人
2須恵町1,672人1,153人+519人
3宗像市4,063人3,591人+472人
4福津市2,927人2,472人+455人
5糸島市3,842人3,389人+453人
6小郡市2,572人2,213人+359人
7飯塚市4,477人4,125人+352人
8太宰府市3,446人3,126人+320人
9新宮町1,806人1,551人+255人
10筑前町1,387人1,138人+249人

福岡市の+8,175人は2位以下を大きく引き離しています。

一方で、須恵町、宗像市、福津市、糸島市、太宰府市、新宮町、筑前町など、福岡都市圏やその周辺にも転入超過の自治体が複数あります。

人口移動が福岡市だけで完結しているわけではなく、その周辺地域にも広がっていることが分かります。

転入超過は27市町

2025年に転入者数が転出者数を上回ったのは27市町です。

転入超過数の大きい順に、

福岡市、須恵町、宗像市、福津市、糸島市、小郡市、飯塚市、太宰府市、新宮町、筑前町、筑紫野市、大刀洗町、水巻町、遠賀町、苅田町、春日市、行橋市、小竹町、篠栗町、福智町、古賀市、久山町、上毛町、大木町、吉富町、桂川町、香春町

です。

朝倉市は転入1,770人、転出1,770人で社会増減0人でした。

残る32市町村は転出超過です。

転出超過が大きい市町村

順位市町村転入転出社会増減
1北九州市38,018人40,056人-2,038人
2築上町617人1,411人-794人
3八女市1,578人2,241人-663人
4大牟田市2,493人3,055人-562人
5粕屋町2,722人3,104人-382人
6田川市1,591人1,920人-329人
7筑後市1,747人2,026人-279人
8柳川市1,449人1,710人-261人
9大川市940人1,176人-236人
10嘉麻市799人1,007人-208人

最大の転出超過は北九州市の-2,038人です。

ただし北九州市では、

  • 転入38,018人
  • 転出40,056人

であり、合計すると78,074人もの人口移動があります。

差し引きでは2,038人のマイナスですが、実際には非常に多くの人が北九州市へ移り、同時に北九州市から別の地域へ移っています。

この点は単身引越しとの関係を見るうえで非常に重要です。

社会減だから引越し需要が少ないわけではない

人口移動統計では、社会増減の数字だけを見ると実態を見誤る場合があります。

例えば北九州市は-2,038人の転出超過です。

しかし、

38,018人が転入し、40,056人が転出しています。

転出超過だから人が動いていないのではありません。

むしろ年間約7万8千人分の転入・転出が記録されています。

久留米市はさらに分かりやすい例です。

  • 転入11,302人
  • 転出11,321人
  • 社会増減-19人

です。

社会増減だけならほぼゼロですが、転入・転出を合わせると22,623人が動いています。

「社会増減-19人」という数字だけを見て、人口移動が少ない地域と判断することはできません。

福岡市は「転入超過」と「大量移動」が同時に起きている

福岡市は、

  • 転入114,518人
  • 転出106,343人
  • 社会増減+8,175人

でした。

人口移動総数は220,861人です。

転入超過が大きいだけでなく、転入と転出の両方が非常に大きいことが福岡市の特徴です。

3/7「単身世帯数・単身世帯率比較」では、2020年国勢調査で福岡市の単身世帯が431,231世帯、単身世帯率52.0%で県内1位だったことを確認しました。

統計年は異なるため直接的な因果関係を断定することはできませんが、

単身世帯の非常に多い大都市であり、同時に人口移動も非常に大きい

という2つの特徴を持っています。

進学、就職、転勤、単身赴任などはこの人口移動を構成する要因の一部と考えられますが、今回の統計だけから移動理由別の人数までは分かりません。

福岡地域では転入超過が目立つ

福岡県の4地域で60市町村を合計すると、社会増減は次のようになります。

地域転入転出社会増減
北九州地域50,765人53,704人-2,939人
福岡地域164,794人154,238人+10,556人
筑豊地域12,859人13,447人-588人
筑後地域25,473人27,366人-1,893人

福岡地域は+10,556人と大きな転入超過です。

一方、

  • 北九州地域 -2,939人
  • 筑豊地域 -588人
  • 筑後地域 -1,893人

となりました。

県全体では+5,136人ですが、その内部では地域ごとに人口移動の方向がかなり異なっています。

福岡地域のプラスが、他3地域のマイナスを上回っている構造です。

ただし、ここでも転出超過だから人口移動が少ないとは言えません。

北九州地域では転入50,765人、転出53,704人と、10万人を超える転入・転出があります。

福岡都市圏周辺にも転入超過が広がる

福岡市以外では、

  • 須恵町 +519人
  • 宗像市 +472人
  • 福津市 +455人
  • 糸島市 +453人
  • 太宰府市 +320人
  • 新宮町 +255人
  • 筑前町 +249人
  • 筑紫野市 +191人

などが転入超過です。

福岡市への一極的な人口移動だけではなく、周辺自治体にも人口流入が見られます。

一方で、同じ福岡都市圏でも、

  • 粕屋町 -382人
  • 那珂川市 -137人
  • 志免町 -55人
  • 大野城市 -46人
  • 宇美町 -31人

などは2025年には転出超過でした。

隣接自治体だから同じ方向へ動くとは限らないことが分かります。

筑豊地域では飯塚市が転入超過

筑豊地域では、飯塚市が

  • 転入4,477人
  • 転出4,125人
  • 社会増減+352人

で、比較的大きな転入超過となりました。

そのほか、

  • 小竹町 +38人
  • 福智町 +26人
  • 桂川町 +9人
  • 香春町 +8人

も転入超過です。

一方、

  • 田川市 -329人
  • 嘉麻市 -208人
  • 宮若市 -129人
  • 川崎町 -114人
  • 直方市 -84人

などは転出超過でした。

3/7では筑豊地域に単身世帯率の高い自治体が複数あることを確認しました。

今後6/7の年齢構成と組み合わせることで、人口移動、単身世帯、高齢化を別々の統計として比較できます。

筑後地域では小郡市などが転入超過

筑後地域では小郡市が+359人と比較的大きな転入超過です。

大刀洗町は+91人、大木町は+11人となっています。

一方、

  • 八女市 -663人
  • 大牟田市 -562人
  • 筑後市 -279人
  • 柳川市 -261人
  • 大川市 -236人
  • みやま市 -170人
  • うきは市 -160人

などは転出超過でした。

久留米市は-19人で、転入11,302人と転出11,321人がほぼ均衡しています。

久留米市のように社会増減がほぼゼロでも、実際の人口移動規模が2万人を超える自治体があります。

「差し引き」と「移動量」は別の指標

社会増減を考えるときに最も重要なのは、

差し引きと実際の移動量を分けること

です。

例えば、

福岡市

社会増減 +8,175人
人口移動総数 220,861人

北九州市

社会増減 -2,038人
人口移動総数 78,074人

久留米市

社会増減 -19人
人口移動総数 22,623人

です。

久留米市の社会増減はほぼゼロですが、2万人以上が転入・転出しています。

北九州市は大きな転出超過ですが、人口移動の絶対量は県内2位です。

そのため、

転入超過=引越しが多い

転出超過=引越しが少ない

という単純な関係にはなりません。

転入も転出も、どちらも実際には住所を移す人口移動です。

人口増減との違い

今回の「社会増減」は、転入と転出の差です。

しかし地域の人口そのものは、

  • 出生
  • 死亡
  • 転入
  • 転出
  • その他の人口異動

などによって変化します。

したがって、

転入超過だから必ず総人口が増える

とは限りません。

転入超過でも、死亡数が出生数を大きく上回る自然減があれば、総人口は減少する場合があります。

反対に、人口減少自治体でも多くの転入・転出が発生している場合があります。

次の5/7「福岡県60市町村の人口増減・人口増減率比較」では、2020年国勢調査から2025年国勢調査速報までの実際の人口変化を比較します。

そこで今回の社会増減と総人口の増減を重ねることで、福岡県内の人口変化をさらに詳しく見ることができます。

単身引越しとの関係

転入・転出統計は、単身引越しを考えるうえでも重要な統計です。

ただし、この人口移動者数は単身者だけを集計した数字ではありません。

家族で移動した人も含まれるため、

転入者数・転出者数=単身引越し件数

ではありません。

一方で、

  • 進学
  • 就職
  • 転職
  • 転勤
  • 単身赴任
  • 結婚
  • 高齢者の住み替え
  • 県外への転出
  • 県外からの転入

など、多くの人口移動は実際の住宅移動を伴います。

特に福岡市では、3/7で単身世帯率52.0%という大きな単身居住人口が確認され、今回の4/7では年間22万人を超える転入・転出が確認されました。

この2つの統計は直接同じ年ではないため因果関係は断定できませんが、福岡市が「単身世帯の多い地域」であると同時に「人口移動の非常に活発な地域」であることは確認できます。

まとめ

2025年の福岡県60市町村では、

転入253,891人
転出248,755人
社会増減+5,136人

となりました。

転入超過となったのは27市町、転出超過となったのは32市町村、朝倉市は転入・転出が同数でした。

最大の転入超過は福岡市の+8,175人です。

最大の転出超過は北九州市の-2,038人です。

しかし、北九州市でも転入と転出を合わせて78,074人が移動しています。

さらに久留米市は社会増減わずか-19人ながら、転入・転出合計は22,623人です。

このことから、社会増減だけでは地域の引越しや人口移動の規模を判断できないことが分かります。

福岡県では、

福岡地域の大きな転入超過

と、

北九州・筑豊・筑後地域の転出超過

が同時に存在しています。

次の人口増減統計と組み合わせることで、この人口移動が2020年から2025年までの総人口の変化とどのように重なっているのかを確認できます。

出典

出典:総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 2025年(令和7年)結果」

出典:e-Stat「年齢(5歳階級),男女別他市区町村からの転入者数,他市区町村への転出者数,転入超過数-全国,都道府県,市区町村(移動者,日本人移動者,外国人移動者)(2020年~)」

参考:福岡県「令和7年福岡県の人口と世帯年報(令和6年10月~令和7年9月)第5表 市区町村別社会増減及び転出入者数」
※福岡県年報は集計期間が異なるため、本ページの表には数値を混在させていません。

※本ページの社会増減は、2025年1月~12月の「他市町村からの転入者数-他市町村への転出者数」で統一しています。

福岡県の対応地域

福岡県の地域統計・関連ページ

引越しについて

引越しテーマを目的別に見る

北九州市7区の地域ページ

北九州市内7行政区の人口・世帯・住宅などの詳しい地域データは、各区の単身引越しページでも確認できます。