福岡県60市町村の年齢構成・高齢化率比較|市町村別の地域統計

福岡県60市町村の年齢構成・高齢化率比較

福岡県60市町村の年齢構成を、2024年(令和6年)10月1日現在の福岡県「人口と世帯年報」を基準に比較します。

2025年国勢調査では人口・世帯数の速報値はすでに公表されていますが、年齢構成を含む「人口等基本集計」の公表予定日は2026年9月29日です。そのため、現時点で全市町村を同じ基準で比較できる福岡県公式の年齢3区分統計として、2024年10月1日現在の県推計人口を使用します。

年齢3区分は、

  • 年少人口:0~14歳
  • 生産年齢人口:15~64歳
  • 老年人口:65歳以上

です。

本ページでいう高齢化率は、老年人口が年齢3区分の計算対象人口に占める割合です。

福岡県の公式資料では、総人口には年齢不詳を含みますが、年齢3区分の構成比には年齢不詳を含めていません。したがって、市町村比較でもこの定義を維持します。

福岡県全体の年齢3区分

2024年10月1日現在の福岡県は次の構成です。

年齢区分人口構成比
0~14歳628,808人12.7%
15~64歳2,890,727人58.6%
65歳以上1,412,324人28.6%

福岡県の総人口は5,097,710人ですが、この総人口には年齢不詳者が含まれています。そのため、上記3区分の人口合計と総人口は一致しません。

割合については年齢不詳を除いて計算されています。

福岡県では、年齢が確認できる人口のおよそ3.5人に1人弱が65歳以上となっています。

一方、0~14歳は12.7%、15~64歳は58.6%です。

前年からの変化

2023年から2024年までの1年間では、年齢3区分は次のように変化しました。

年齢区分2023年2024年増減
0~14歳639,819人628,808人-11,011人
15~64歳2,891,285人2,890,727人-558人
65歳以上1,409,774人1,412,324人+2,550人

構成比では、

  • 年少人口 12.9% → 12.7%
  • 生産年齢人口 58.5% → 58.6%
  • 老年人口 28.5% → 28.6%

となりました。

年少人口は1年間で11,011人減少し、65歳以上人口は2,550人増加しています。福岡県によると、老年人口は増加傾向が続いています。

全国との比較

2024年の全国と福岡県を比べると次のようになります。

年齢区分福岡県全国
0~14歳12.7%11.2%
15~64歳58.6%59.6%
65歳以上28.6%29.3%

福岡県は全国と比較すると、

  • 年少人口割合は1.5ポイント高い
  • 生産年齢人口割合は1.0ポイント低い
  • 高齢化率は0.7ポイント低い

という構成です。

福岡県でも高齢化は進んでいますが、県全体の高齢化率は全国平均をわずかに下回っています。

ただし、これはあくまで県全体の平均です。

市町村別では20%台前半に近い比較的若い地域から、65歳以上が人口の半数を超える地域まで大きな差があります。

年少人口割合が高い市町村ランキング

福岡県公式資料による2024年の年少人口割合上位は次のとおりです。

順位市町村0~14歳割合
1新宮町18.1%
2福津市16.8%
3久山町16.7%
4粕屋町16.3%
5須恵町16.2%

県内1位は新宮町の18.1%です。

福岡県平均12.7%を5.4ポイント上回っています。

上位5自治体はいずれも福岡地域に属しており、福岡都市圏周辺では子どもの割合が比較的高い自治体が存在します。

特に新宮町は、年少人口割合だけでなく、後述する生産年齢人口割合でも県内上位に入っています。

生産年齢人口割合が高い市町村ランキング

15~64歳の生産年齢人口割合では次の市町村が上位です。

順位市町村15~64歳割合
1粕屋町65.4%
2福岡市64.9%
3新宮町62.1%
4春日市61.5%
4大野城市61.5%

県内1位は粕屋町の65.4%です。

県平均58.6%を6.8ポイント上回ります。

2位は福岡市64.9%です。

福岡市は3/7の単身世帯比較でも単身世帯率52.0%と県内1位でした。

今回の統計では15~64歳人口の割合も県内トップクラスであることが分かります。

福岡市では進学・就職などを通じて若年・現役世代が集まりやすいことが考えられますが、今回の年齢構成だけから人口移動の理由を断定することはできません。

高齢化率が高い市町村ランキング

65歳以上人口割合、つまり高齢化率の上位は次のとおりです。

順位市町村高齢化率
1東峰村50.2%
2添田町47.3%
3小竹町43.7%
4香春町43.3%
5赤村43.0%

高齢化率が最も高いのは東峰村の50.2%です。

年齢が確認できる人口の半数以上が65歳以上となっています。

2位の添田町も47.3%で、ほぼ2人に1人が65歳以上という年齢構成です。

上位には筑豊地域や山間部の小規模自治体が目立ちます。

高齢化率50%以上は東峰村の1自治体

2024年10月1日現在、高齢化率が50%以上なのは東峰村の1自治体です。

東峰村 50.2%

2位の添田町は47.3%なので、50%以上という基準では東峰村のみとなります。

ただし、高齢化率50.2%だからといって「人口の半分が高齢者になったことだけが人口減少の原因」と断定することはできません。

高齢化率は、65歳以上人口だけではなく、若年人口や生産年齢人口の減少速度にも影響されます。

人口減少率が高い地域と高齢化率

5/7「福岡県60市町村の人口増減・人口増減率比較」では、2020年から2025年までの人口減少率上位に、

  • 東峰村 -14.80%
  • 添田町 -13.46%
  • 川崎町 -11.24%
  • みやこ町 -11.02%
  • 築上町 -10.58%
  • 赤村 -10.06%
  • 嘉麻市 -10.05%
  • 糸田町 -10.00%

などがありました。

今回の高齢化率上位にも、東峰村、添田町、赤村などが入っています。

つまり一部の自治体では、

人口減少率が高い

ことと、

65歳以上人口の割合が高い

ことが同時に確認できます。

ただし、人口減少が高齢化のみによって起きた、あるいは高齢化が人口減少だけによって起きた、と因果関係を断定することはできません。

出生、死亡、進学、就職、転入、転出など複数の人口動態を合わせて考える必要があります。

高齢化率が上がっても高齢者数が必ず増えるとは限らない

高齢化率を読む際には、

高齢化率の上昇=65歳以上人口そのものの増加

とは限らない点が重要です。

例えば、

65歳以上人口が少し減ったとしても、

0~14歳人口や15~64歳人口がさらに速いペースで減れば、65歳以上人口の「割合」は上昇することがあります。

福岡県全体の2023年から2024年については、実際に65歳以上人口そのものが2,550人増え、高齢化率も28.5%から28.6%へ上昇しました。

しかし、市町村ごとの高齢化を評価するときには、割合だけではなく実数も合わせて見る必要があります。

福岡県の長期的な年齢構成の変化

福岡県の年齢構成を長期的に見ると、大きく変化しています。

年0~14歳15~64歳65歳以上
1950年35.4%60.2%4.3%
1960年31.4%63.4%5.2%
1970年23.4%69.3%7.3%
1980年23.1%67.5%9.4%
1990年19.0%68.6%12.5%
2000年14.8%67.8%17.4%
2010年13.6%64.1%22.3%
2020年13.3%58.6%28.1%
2024年12.7%58.6%28.6%

1950年には福岡県人口の35.4%を0~14歳が占め、65歳以上はわずか4.3%でした。

2024年にはその関係が大きく変わり、

年少人口12.7%
老年人口28.6%

となっています。

2020年から2024年だけを見ると、

  • 年少人口 13.3% → 12.7%
  • 生産年齢人口 58.6% → 58.6%
  • 老年人口 28.1% → 28.6%

です。

わずか4年間でも、年少人口割合は0.6ポイント低下し、高齢化率は0.5ポイント上昇しています。

福岡市周辺には比較的若い人口構成の自治体が多い

市町村別ランキングを見ると、

年少人口割合では、

新宮町、福津市、久山町、粕屋町、須恵町、

生産年齢人口割合では、

粕屋町、福岡市、新宮町、春日市、大野城市

が上位に入っています。

福岡市とその周辺では、子どもや15~64歳人口の割合が比較的高い自治体が複数あります。

一方、東峰村、添田町、小竹町、香春町、赤村などでは高齢化率が40%を超えています。

同じ福岡県内でも、人口の年齢構成には非常に大きな地域差があります。

単身世帯と高齢化率を組み合わせて見る

3/7「単身世帯数・単身世帯率比較」では、2020年国勢調査による福岡県の単身世帯が942,993世帯、単身世帯率が40.7%であることを確認しました。

さらに65歳以上の単独世帯は284,223世帯ありました。

このため、単身世帯が多い地域を見るときには、

若者の一人暮らし

と、

高齢者の一人暮らし

を区別する必要があります。

例えば福岡市は単身世帯率52.0%で、生産年齢人口割合も64.9%と高い地域です。

一方、筑豊地域には単身世帯率が高く、高齢化率も高い自治体があります。

同じ「単身世帯率が高い」という結果でも、その年齢構成は地域によって大きく異なる可能性があります。

高齢化率と単身引越し

高齢化率が高い地域だから、引越しが少ないとは限りません。

高齢者にも、

  • 配偶者との死別後の住み替え
  • 子どもの近くへの転居
  • 持ち家から小規模住宅への住み替え
  • 高齢者向け住宅への転居
  • 施設入居に伴う家財移動

などがあります。

一方、年少人口や生産年齢人口の割合が高い地域では、

  • 進学
  • 就職
  • 転職
  • 転勤
  • 単身赴任
  • 結婚や独立

などによる住宅移動も考えられます。

人口の年齢構成は引越し需要を見る一つの材料になりますが、高齢化率だけから年間の引越し件数を推定することはできません。

2025年国勢調査との今後の接続

今回使用した年齢構成は2024年10月1日現在の福岡県推計人口です。

2025年国勢調査については、人口・世帯数の速報値はすでに公表されていますが、年齢を含む人口等基本集計は2026年9月29日に公表予定です。

そのため現時点では、

人口・世帯数、人口増減
→ 2025年国勢調査速報

年齢構成
→ 2024年10月1日福岡県人口移動調査

というように、統計ごとに最新かつ全市町村を同一基準で比較できる資料を使用しています。

異なる年の数字を同一年のデータとして扱わないことが重要です。

市町村別の詳細データについて

福岡県は「令和6年福岡県の人口と世帯年報 第5表」で、全60市町村について0~14歳、15~64歳、65歳以上の人口と年齢構造指数を同一基準で公表しています。

本ページでは、県が公式概要資料で直接確認できる県全体値と市町村別上位順位を中心に掲載しています。

確認できない市町村の実数を推測して表を埋めることはせず、数値の正確性を優先しています。

まとめ

2024年10月1日現在、福岡県の年齢3区分人口は、

0~14歳 628,808人・12.7%

15~64歳 2,890,727人・58.6%

65歳以上 1,412,324人・28.6%

です。

前年と比べると、年少人口は11,011人減少、生産年齢人口は558人減少する一方、65歳以上人口は2,550人増加しました。

年少人口割合1位は、

新宮町 18.1%

生産年齢人口割合1位は、

粕屋町 65.4%

高齢化率1位は、

東峰村 50.2%

です。

高齢化率50%以上は東峰村の1自治体でした。

福岡市やその周辺では、年少人口・生産年齢人口割合の高い自治体が目立つ一方、筑豊地域や山間部には高齢化率40%を超える自治体があります。

さらに、これまで確認してきた、

人口増減
単身世帯
転入・転出
年齢構成

を重ねることで、福岡県60市町村では同じ人口減少地域や単身世帯の多い地域でも、その人口構造が大きく異なることが分かります。

最後の7/7では、住宅・持ち家・借家構成を比較し、単身世帯、年齢構成、人口移動と住宅の関係を確認します。

出典

出典:福岡県「令和6年福岡県の人口と世帯年報」

出典:福岡県「第5表 市区町村年齢(3区分)別人口及び年齢構造指数-令和6年10月1日現在」

出典:福岡県「年齢別人口構成・市町村年齢3区分別割合」

出典:総務省統計局「人口推計(2024年10月1日現在)」

出典:総務省統計局「令和7年国勢調査 調査の結果」

※総人口には年齢不詳者を含みますが、年齢3区分の構成比には年齢不詳者を含みません。

※2025年国勢調査「人口等基本集計」は2026年9月29日公表予定のため、本ページでは現時点で全60市町村を同一基準で比較できる福岡県公式の2024年10月1日現在データを採用しています。

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