兵庫県41市町の転入・転出・社会増減比較|人口移動の地域統計

兵庫県41市町の転入・転出・社会増減比較

兵庫県内では、神戸市や阪神地域の大都市だけでなく、播磨・但馬・丹波・淡路まで、毎年多くの人口移動が発生しています。

ここでは、兵庫県が公表した「令和7年人口の動き」をもとに、2025年1月~12月の41市町すべてについて、転入数・転出数・社会増減を同一基準で比較します。

兵庫県全体では2025年に自然増減が37,735人の減少だった一方、社会増減は8,955人の増加でした。兵庫県の社会増減は2022年から4年連続のプラスとなっています。(兵庫県)

このページで使用する「社会増減」の定義

兵庫県の統計では、人口の社会的な増減について、「転入」「転出」だけでなく「その他の増」「その他の減」も集計されています。

そのため、このページでは、

転入数
=兵庫県統計の「転入」欄

転出数
=兵庫県統計の「転出」欄

転入-転出
=転入数から転出数を単純に差し引いた値

公式社会増減
=兵庫県が公表する社会増減

として区別します。

兵庫県全体では、転入欄の合計が221,367人、転出欄の合計が211,074人で、単純な転入-転出は+10,293人です。

一方、県公式の「社会増」は223,340人、「社会減」は214,385人で、公式社会増減は+8,955人です。「その他の増」「その他の減」が含まれるため、単純な転入-転出とは一致しません。県資料でも「転入等」「転出等」には転入・転出以外の異動が含まれることが示されています。(兵庫県)

兵庫県41市町の転入・転出・社会増減

以下は2025年1月~12月の市町別データです。市町の順序は兵庫県の公表資料に合わせています。

市町転入転出転入-転出公式社会増減
神戸市78,96273,149+5,813+4,779
姫路市15,89915,439+460+358
尼崎市21,58718,090+3,497+3,335
明石市11,30110,334+967+959
西宮市20,75920,367+392+507
洲本市1,6981,705-7-5
芦屋市4,4264,478-52-32
伊丹市9,0267,574+1,452+1,424
相生市775878-103-98
豊岡市1,8042,283-479-491
加古川市7,7637,928-165-163
赤穂市1,0951,314-219-232
西脇市1,0711,283-212-230
宝塚市8,4928,000+492+556
三木市2,5852,641-56-49
高砂市2,9182,981-63-81
川西市5,5375,056+481+478
小野市1,8021,722+80+88
三田市3,7623,948-186-195
加西市1,4121,502-90-68
丹波篠山市1,2601,325-65-88
養父市319485-166-167
丹波市1,5781,676-98-117
南あわじ市1,4071,534-127-140
朝来市679863-184-190
淡路市1,5051,609-104-117
宍粟市641864-223-216
加東市2,3562,321+35-2
たつの市1,9442,094-150-179
猪名川町584810-226-229
多可町477593-116-131
稲美町1,012897+115+109
播磨町1,4251,207+218+210
市川町227268-41-44
福崎町723793-70-86
神河町255325-70-71
太子町1,1181,099+19+18
上郡町388412-24-24
佐用町317422-105-105
香美町260440-180-179
新温泉町218365-147-137

兵庫県全体では社会増8,955人

2025年の兵庫県全体の社会増減は+8,955人でした。

県全体では、

  • 社会増:223,340人
  • 社会減:214,385人
  • 社会増減:+8,955人

となっています。

2021年には8,189人の社会減でしたが、2022年は+4,256人、2023年は+892人、2024年は+3,753人、2025年は+8,955人となり、4年連続で社会増となりました。(兵庫県)

自然減が拡大している一方で、人口移動だけを見ると兵庫県全体では転入側が上回っています。

転入数が多い市町ランキング

転入欄の人数が多かった上位10市は次のとおりです。

順位市町転入数
1神戸市78,962
2尼崎市21,587
3西宮市20,759
4姫路市15,899
5明石市11,301
6伊丹市9,026
7宝塚市8,492
8加古川市7,763
9川西市5,537
10芦屋市4,426

神戸市が突出しており、転入数だけで約7万9千人に達します。

その後に尼崎市、西宮市、姫路市、明石市が続いており、人口規模の大きな都市ほど転入人数そのものも多くなる傾向が確認できます。

転出数が多い市町ランキング

転出数の上位10市は次のとおりです。

順位市町転出数
1神戸市73,149
2西宮市20,367
3尼崎市18,090
4姫路市15,439
5明石市10,334
6宝塚市8,000
7加古川市7,928
8伊丹市7,574
9川西市5,056
10芦屋市4,478

転入ランキングと似た都市が並びます。

これは重要な点です。

転入者が多い都市では転出者も多く、社会増減のプラス・マイナスだけでは、その地域で実際にどれほど多くの人が移動しているかは分かりません。

社会増が大きかった市町

兵庫県公式の社会増減でプラスとなったのは41市町のうち12市町でした。

順位市町社会増減
1神戸市+4,779
2尼崎市+3,335
3伊丹市+1,424
4明石市+959
5宝塚市+556
6西宮市+507
7川西市+478
8姫路市+358
9播磨町+210
10稲美町+109
11小野市+88
12太子町+18

最大の社会増は神戸市の+4,779人、次いで尼崎市の+3,335人でした。

伊丹市、明石市、宝塚市、西宮市、川西市でも比較的大きな社会増となっています。

最大の社会減は豊岡市

社会減となったのは29市町でした。

社会減が大きかった上位は次のとおりです。

順位市町社会増減
1豊岡市-491
2赤穂市-232
3西脇市-230
4猪名川町-229
5宍粟市-216
6三田市-195
7朝来市-190
8たつの市-179
8香美町-179
10養父市-167

2025年に最も社会減が大きかったのは豊岡市の-491人です。

ただし、社会減は「人が動いていない」という意味ではありません。

豊岡市では転入が1,804人、転出が2,283人あり、転入と転出を合わせると4,087人の移動があります。

社会増減だけを見るのではなく、転入・転出それぞれの人数を見る必要があります。

神戸市は転入・転出とも県内最大

神戸市では、

  • 転入78,962人
  • 転出73,149人
  • 転入-転出+5,813人
  • 公式社会増減+4,779人

となりました。

転入と転出を合わせると152,111人です。

県内最大都市であるため人口移動の絶対量も圧倒的に大きく、社会増減だけでは見えない大規模な住宅移動が毎年発生しています。

神戸市は前ページの単身世帯数でも県内最大規模であり、人口規模、単身世帯数、人口移動量のすべてが大きい都市です。

尼崎市は大きな転入超過

尼崎市は、

  • 転入21,587人
  • 転出18,090人
  • 転入-転出+3,497人
  • 公式社会増減+3,335人

でした。

公式社会増減では神戸市に次ぐ県内2位です。

大阪府に隣接する阪神南地域に位置し、人口移動の規模そのものも非常に大きくなっています。

ただし、この統計だけから社会増の原因を一つに限定することはできません。住宅、就職、進学、転勤、家族形成など複数の人口移動が含まれます。

伊丹市・明石市も社会増が目立つ

伊丹市は+1,424人、明石市は+959人の社会増でした。

伊丹市では転入9,026人に対して転出7,574人、明石市では転入11,301人に対して転出10,334人となっています。

どちらも転入と転出の規模が大きいうえ、2025年は転入側が上回りました。

加東市は「転入-転出」と公式社会増減が逆転

加東市は興味深い例です。

転入は2,356人、転出は2,321人なので、

転入-転出では+35人

です。

ところが兵庫県公式の社会増減は、

-2人

となっています。

これは「その他の増」「その他の減」まで含めた公式社会増減と、単純な転入-転出が同じではないことを示す例です。

人口移動を比較するときは、この定義の違いを無視できません。

地域別では神戸・阪神・東播磨が社会増

兵庫県は41市町を10地域に区分しています。

2025年の地域別社会増減は次のとおりでした。

地域社会増減
神戸地域+4,779
阪神南地域+3,810
阪神北地域+2,034
東播磨地域+1,034
北播磨地域-392
中播磨地域+157
西播磨地域-836
但馬地域-1,164
丹波地域-205
淡路地域-262

神戸、阪神南、阪神北、東播磨で比較的大きな社会増となりました。

一方、但馬地域は-1,164人、西播磨地域は-836人で、地域による違いが明確です。(兵庫県)

社会減だから引越し需要が少ないわけではない

人口移動統計で特に注意したいのは、社会増減がマイナスの地域でも、実際には多数の転入・転出が発生していることです。

例えば加古川市は社会増減では-163人ですが、

転入7,763人
転出7,928人

で、合計すると15,691人が転入・転出しています。

三田市も社会増減は-195人ですが、

転入3,762人
転出3,948人

で、合計7,710人です。

社会減は「転出が転入より多かった」という差を示しているだけで、引越しそのものが少ないことを意味しません。

単身引越しでは「差」より「移動量」も重要

単身引越しとの関係を見る場合、社会増減だけでなく、転入者数と転出者数の両方を見ることが重要です。

2025年の転入+転出は、

  • 神戸市:152,111人
  • 西宮市:41,126人
  • 尼崎市:39,677人
  • 姫路市:31,338人
  • 明石市:21,635人
  • 伊丹市:16,600人
  • 宝塚市:16,492人
  • 加古川市:15,691人

となっています。

もちろん、この人数すべてが単身引越しではありません。

家族世帯の移動も含まれるため、人口移動数をそのまま単身引越し件数と見ることはできません。

一方で、前ページの「兵庫県41市町の単身世帯数・単身世帯率比較」と組み合わせることで、単身世帯の規模が大きく、なおかつ人口移動量も多い地域をより具体的に見ることができます。

人口移動と人口増減は別に見る必要がある

社会増となっている自治体でも、死亡数が出生数を大きく上回れば、総人口は減少する場合があります。

兵庫県全体でも2025年は、

自然増減 -37,735人
社会増減 +8,955人

であり、社会増だけでは自然減を補い切れませんでした。

その結果、県全体の人口は2025年中に28,780人減少しています。(兵庫県)

次の「兵庫県41市町の人口増減・人口増減率比較」では、こうした人口移動だけでなく、実際に各市町の人口がどの程度増減したのかを比較する必要があります。

まとめ

2025年の兵庫県では、県全体として8,955人の社会増となりました。

41市町のうち、

社会増:12市町
社会減:29市町

です。

社会増が最も大きかったのは神戸市の+4,779人、次いで尼崎市+3,335人、伊丹市+1,424人でした。

一方、社会減が最も大きかったのは豊岡市の-491人です。

ただし、社会増減はあくまで「増えた人数と減った人数の差」です。

神戸市、西宮市、尼崎市、姫路市、明石市などでは転入・転出の両方が非常に多く、人口移動そのものの規模は社会増減の数字よりはるかに大きくなっています。

単身引越しとの関係を考える場合も、

単身世帯の多さ
転入者の多さ
転出者の多さ
社会増減
人口全体の増減

を組み合わせて見ることが重要です。

出典

出典:兵庫県企画部統計課「令和7年人口の動き(2025年1月~12月)」
出典:兵庫県「推計人口年報『人口の動き』」
市町別の転入・転出・社会増減は同資料「第3表 市区町別自然・社会増減表(2025年)」による。(兵庫県)

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