島根県19市町村の住宅・賃貸・持ち家率比較

島根県19市町村では、持ち家中心の地域と、民営借家などの賃貸住宅が多い地域で住宅構成が大きく異なります。

市町村規模によって2023年住宅・土地統計調査の公表範囲が異なるため、このページでは19市町村すべてを同じ年・同じ統計で比較できる2020年国勢調査を統一基準とします。

島根県全体では、

  • 住宅に住む一般世帯 264,160世帯
  • 持ち家 184,014世帯
  • 持ち家率 69.7%
  • 民営借家 55,488世帯
  • 民営借家率 21.0%

となっています。

出典:島根県「令和2年国勢調査 人口等基本集計結果」、総務省「令和2年国勢調査」

島根県19市町村の持ち家率比較

19市町村を欠けさせず比較するため、以下では国勢調査の一般世帯に占める持ち家世帯の割合を統一して掲載します。

市町村一般世帯数持ち家率持ち家以外の割合
松江市85,329世帯61.0%39.0%
浜田市23,821世帯65.3%34.7%
出雲市64,211世帯66.6%33.4%
益田市18,805世帯72.2%27.8%
大田市13,296世帯80.1%19.9%
安来市12,798世帯80.4%19.6%
江津市9,894世帯73.9%26.1%
雲南市12,391世帯83.2%16.8%
奥出雲町4,341世帯82.8%17.2%
飯南町1,754世帯80.3%19.7%
川本町1,396世帯68.9%31.1%
美郷町1,835世帯83.3%16.7%
邑南町3,958世帯80.6%19.4%
津和野町3,084世帯79.3%20.7%
吉賀町2,822世帯71.1%28.9%
海士町1,060世帯62.9%37.1%
西ノ島町1,409世帯64.9%35.1%
知夫村340世帯64.7%35.3%
隠岐の島町5,918世帯76.5%23.5%

※「持ち家以外」には、公営・都市再生機構・公社の借家、民営借家、給与住宅、間借り、住宅以外に住む一般世帯などが含まれるため、そのすべてが民間賃貸住宅という意味ではありません。

出典:総務省「令和2年国勢調査」

持ち家率が最も高いのは美郷町

持ち家率が高い地域は、

  1. 美郷町 83.3%
  2. 雲南市 83.2%
  3. 奥出雲町 82.8%
  4. 邑南町 80.6%
  5. 安来市 80.4%
  6. 飯南町 80.3%
  7. 大田市 80.1%
  8. 津和野町 79.3%

となっています。

島根県では、中山間地域を中心に持ち家世帯の割合が非常に高い地域が多くあります。

美郷町、雲南市、奥出雲町では一般世帯の8割以上が持ち家世帯です。

持ち家率が最も低いのは松江市

持ち家率が比較的低いのは、

  • 松江市 61.0%
  • 海士町 62.9%
  • 知夫村 64.7%
  • 西ノ島町 64.9%
  • 浜田市 65.3%
  • 出雲市 66.6%
  • 川本町 68.9%

などです。

最も高い美郷町83.3%と、最も低い松江市61.0%では、22ポイント以上の差があります。

同じ島根県でも、住宅所有の構成には大きな地域差があります。

民営借家が多い松江市

住宅に住む一般世帯を住宅所有関係別に見ると、松江市では民営借家の絶対数が非常に大きくなっています。

2020年国勢調査では、

  • 住宅に住む一般世帯 84,316世帯
  • 持ち家 52,090世帯
  • 民営借家 24,548世帯

です。

住宅に住む一般世帯に対する民営借家の割合は約29.1%です。

島根県全体の民営借家率21.0%を上回っています。

松江市は単身世帯数も県内最多で、転入・転出者数も多いため、住宅統計と単身引越しとの関係が特に強く表れる地域です。

出雲市も民営借家の絶対数が大きい

出雲市では2020年国勢調査で、

  • 住宅に住む一般世帯 63,388世帯
  • 持ち家 42,757世帯
  • 民営借家 15,707世帯

となっています。

民営借家率は24.8%です。

松江市と出雲市だけで民営借家が4万世帯を超えており、島根県内の賃貸住宅需要がこの2市に大きく集中していることが分かります。

雲南市では持ち家中心

雲南市では、

  • 住宅に住む一般世帯 12,261世帯
  • 持ち家 10,304世帯
  • 持ち家率 84.1%
  • 民営借家 897世帯
  • 民営借家率 7.3%

となっています。

松江市や出雲市と比べると、民営借家の割合はかなり低く、持ち家中心の住宅構成です。

人口規模だけでなく、住宅の所有形態そのものが都市部とは大きく異なっています。

離島でも住宅構成には違いがある

離島地域を見ても、住宅構成は一様ではありません。

西ノ島町では2020年国勢調査で、住宅に住む一般世帯1,360世帯のうち、

  • 持ち家 67.3%
  • 公営・公社の借家 17.9%
  • 民営借家 7.6%
  • 給与住宅 6.3%
  • 間借り 1.0%

となっています。

一方、海士町は人口増加や転入超過がみられる地域ですが、持ち家以外の住宅も一定割合を占めています。

離島では民営借家だけでなく、町営住宅・公的住宅・給与住宅なども住宅確保の重要な役割を持っています。

川本町では公的借家の割合も大きい

川本町では2020年国勢調査で、

  • 公的借家 199世帯
  • 民営借家 88世帯

となっています。

民営借家だけを見ると大都市より少ないものの、公的借家の存在感が比較的大きい地域です。

そのため、

持ち家ではない世帯=民営アパート・民間賃貸

とは限りません。

特に人口規模の小さい町村では、公営住宅や町営住宅などを含めて住宅構成を見る必要があります。

吉賀町でも民営借家は少数

吉賀町の住宅所有関係では、

  • 公営・公団・公社の借家 240世帯
  • 民営借家 156世帯
  • 給与住宅 123世帯

となっています。

都市部と比較すると民営借家の絶対数は小さく、公的住宅や給与住宅も一定の割合を占めています。

こうした地域では、民間賃貸住宅数だけで住宅移動を判断することはできません。

単身世帯率と住宅構成を重ねて見る

住宅統計は、単身世帯統計と重ねることで地域の特徴がさらに分かりやすくなります。

例えば松江市は、

  • 単身世帯数が県内最多
  • 単身世帯率が高い
  • 民営借家数が多い
  • 転入・転出者数が多い

という特徴があります。

出雲市も、

  • 単身世帯数が県内2位
  • 民営借家の絶対数が大きい
  • 年間の転入・転出者数が多い
  • 社会増加となっている

地域です。

一方、美郷町、雲南市、奥出雲町などでは持ち家率が8割を超えています。

また、西ノ島町や知夫村などでは単身世帯率が高くても、そのすべてが民間賃貸住宅に住む若年単身者とは限りません。

したがって、

単身世帯率が高い=民営賃貸に住む若い単身者が多い

とは判断できません。

地域を見る場合には、

  • 単身世帯数
  • 単身世帯率
  • 持ち家率
  • 民営借家数
  • 公的借家
  • 年齢構成
  • 転入者数
  • 転出者数

を組み合わせることが重要です。

2023年住宅・土地統計調査との使い分け

2023年住宅・土地統計調査では、島根県全体や松江市・出雲市などについて、2020年国勢調査より新しい住宅統計が公表されています。

例えば島根県全体では、2023年に、

  • 居住世帯のある住宅 263,800戸
  • 持ち家 183,600戸
  • 借家 74,100戸

となっています。

しかし、住宅・土地統計調査は標本調査であり、市町村別結果は人口規模などによって公表範囲が異なります。

そのため、奥出雲町、飯南町、美郷町、邑南町、海士町などを含めた島根県19市町村すべてを2023年の同一条件で比較することはできません。

このページでは統計の新しさだけを優先するのではなく、

19市町村を欠けさせず、同じ調査年・同じ国勢調査で比較できること

を優先し、2020年国勢調査を統一基準としています。

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