広島県23市町の住宅・賃貸・持ち家率比較

広島県23市町では、人口や単身世帯の割合だけでなく、住宅の所有形態や住宅の建て方にも大きな地域差があります。

単身引越しとの関係を見る場合、単身世帯が多いかどうかだけでなく、

  • 民営の借家がどの程度あるか
  • 共同住宅が多いか
  • 持ち家中心の地域か

という住宅構成も重要です。

このページでは、広島県23市町について、住宅に住む一般世帯数、持ち家、民営の借家、持ち家率、民営借家率、共同住宅率を比較します。

23市町すべてを同じ基準で比較するため、2020年10月1日の令和2年国勢調査を使用します。国勢調査の人口等基本集計には、市区町村別の住居・住宅所有関係についての確定値が収録されています。

広島県全体の住宅・賃貸状況

2020年国勢調査で、広島県の「住宅に住む一般世帯」は1,217,205世帯です。

住宅の所有関係を見ると、

持ち家 749,593世帯
民営の借家 373,113世帯
給与住宅 41,862世帯
公営の借家 36,313世帯
都市再生機構・公社の借家 1,029世帯
間借り 15,295世帯

となっています。

持ち家の割合は61.6%、民営の借家は30.7%です。

住宅の建て方では、広島県全体の住宅に住む一般世帯1,217,205世帯のうち、共同住宅は514,666世帯で、割合は42.3%となっています。

広島県23市町の住宅・賃貸比較

市町住宅に住む一般世帯持ち家持ち家率民営の借家民営借家率共同住宅率
広島市546,572世帯292,689世帯53.5%206,436世帯37.8%57.1%
呉市92,157世帯66,669世帯72.3%18,578世帯20.2%30.3%
竹原市10,316世帯7,887世帯76.5%1,461世帯14.2%16.1%
三原市37,865世帯27,510世帯72.7%7,338世帯19.4%27.3%
尾道市55,078世帯40,862世帯74.2%10,497世帯19.1%20.5%
福山市188,939世帯119,445世帯63.2%56,820世帯30.1%33.5%
府中市14,670世帯11,168世帯76.1%2,639世帯18.0%18.0%
三次市20,938世帯14,758世帯70.5%4,582世帯21.9%21.2%
庄原市13,520世帯10,300世帯76.2%2,004世帯14.8%16.0%
大竹市11,140世帯7,671世帯68.9%2,216世帯19.9%27.4%
東広島市88,635世帯50,293世帯56.7%33,338世帯37.6%42.7%
廿日市市46,759世帯34,444世帯73.7%9,170世帯19.6%28.9%
安芸高田市10,504世帯8,803世帯83.8%1,031世帯9.8%9.2%
江田島市9,671世帯7,726世帯79.9%1,042世帯10.8%12.3%
府中町21,434世帯12,659世帯59.1%7,760世帯36.2%49.9%
海田町12,639世帯6,962世帯55.1%4,731世帯37.4%50.1%
熊野町9,340世帯7,718世帯82.6%1,014世帯10.9%13.3%
坂町5,051世帯3,821世帯75.6%597世帯11.8%31.4%
安芸太田町2,516世帯2,191世帯87.1%143世帯5.7%2.9%
北広島町7,131世帯5,658世帯79.3%875世帯12.3%15.2%
大崎上島町3,200世帯2,502世帯78.2%201世帯6.3%13.4%
世羅町5,887世帯4,973世帯84.5%545世帯9.3%9.0%
神石高原町3,243世帯2,884世帯88.9%95世帯2.9%2.7%

※民営借家率は「民営の借家÷住宅に住む一般世帯」で計算し、小数第1位まで表示しています。
※共同住宅率は国勢調査の住宅の建て方別集計によります。

出典:広島県総務局統計課「令和2年国勢調査 人口等基本集計結果」。

持ち家率が最も高いのは神石高原町

23市町の中で持ち家率が最も高いのは神石高原町の88.9%です。

続いて安芸太田町87.1%、世羅町84.5%、安芸高田市83.8%、熊野町82.6%となっています。

一方、持ち家率が最も低いのは広島市の53.5%です。

海田町55.1%、東広島市56.7%、府中町59.1%も比較的低く、持ち家以外の住宅に住む世帯の割合が大きい地域です。

民営の借家が最も多いのは広島市

民営の借家の世帯数が最も多いのは広島市の206,436世帯です。

続いて、

福山市 56,820世帯
東広島市 33,338世帯
呉市 18,578世帯
尾道市 10,497世帯
廿日市市 9,170世帯
府中町 7,760世帯
三原市 7,338世帯

となっています。

人口規模の大きい都市ほど民営借家の絶対数も多くなる傾向があります。

ただし、住宅全体に占める割合を見ると別の地域差が見えてきます。

民営借家率が高い地域

民営借家率が高い地域は、

広島市 37.8%
東広島市 37.6%
海田町 37.4%
府中町 36.2%
福山市 30.1%

となっています。

この5市町では、住宅に住む一般世帯のうち、およそ3割以上が民営の借家に居住しています。

特に広島市、東広島市、海田町、府中町は37%前後で非常に近い水準です。基礎となる世帯数は広島県の市町別住宅所有関係表によります。

東広島市は単身世帯・人口移動・賃貸住宅の3方向で特徴がある

東広島市では、住宅に住む一般世帯88,635世帯のうち、民営の借家が33,338世帯あります。

民営借家率は約37.6%、共同住宅率は42.7%です。

これまでの広島県統計比較では、東広島市は単身世帯率が高く、転入超過も確認されました。

さらに住宅統計でも民営借家の割合が高いことが分かります。

つまり、

単身世帯
×
人口移動
×
賃貸住宅

という複数の統計から特徴が確認できる地域です。

ただし、これらの統計だけから実際の単身引越し件数を算出することはできません。

広島市は共同住宅が過半数

住宅の建て方を見ると、共同住宅率が最も高いのは広島市の57.1%です。

住宅に住む一般世帯546,572世帯のうち、312,161世帯が共同住宅に住んでいます。

広島市では一戸建てより共同住宅に住む世帯の比率が高くなっています。

民営借家率も37.8%と県内で最も高い水準です。

海田町・府中町も共同住宅が約半数

海田町の共同住宅率は50.1%、府中町は49.9%です。

海田町では住宅に住む一般世帯12,639世帯のうち6,326世帯、府中町では21,434世帯のうち10,687世帯が共同住宅です。

両町は民営借家率も高く、

海田町 37.4%
府中町 36.2%

となっています。

町という行政区分だけでは住宅構成を判断できず、都市部に近い町では共同住宅や民営借家の割合が高いことが分かります。

福山市は民営借家が5万世帯を超える

福山市の住宅に住む一般世帯は188,939世帯です。

そのうち、

持ち家 119,445世帯
民営の借家 56,820世帯

となっています。

民営借家率は約30.1%、共同住宅率は33.5%です。

広島市ほど割合は高くありませんが、民営借家の絶対数では広島県内2位となっています。

三原市の住宅・賃貸構成

三原市では、住宅に住む一般世帯37,865世帯のうち、

持ち家 27,510世帯
民営の借家 7,338世帯
公営・都市再生機構・公社の借家 1,456世帯
給与住宅 1,049世帯
間借り 512世帯

となっています。

持ち家率は72.7%、民営借家率は約19.4%、共同住宅率は27.3%です。

広島市や東広島市と比較すると持ち家の割合が高く、民営借家と共同住宅の割合は低くなっています。

尾道市の住宅・賃貸構成

尾道市では、住宅に住む一般世帯55,078世帯のうち、持ち家が40,862世帯、民営の借家が10,497世帯です。

持ち家率は74.2%、民営借家率は約19.1%、共同住宅率は20.5%です。

三原市と比較すると持ち家率は近い一方、共同住宅率は尾道市の方が低くなっています。

呉市は持ち家率72.3%

呉市では住宅に住む一般世帯92,157世帯のうち、持ち家が66,669世帯、民営の借家が18,578世帯です。

持ち家率は72.3%、民営借家率は約20.2%、共同住宅率は30.3%となっています。

人口規模では県内上位ですが、住宅構成は広島市や東広島市とは大きく異なります。

持ち家中心の地域では民営借家率が低い

神石高原町では持ち家率88.9%に対して、民営借家率は約2.9%です。

安芸太田町も持ち家率87.1%、民営借家率約5.7%となっています。

世羅町は持ち家率84.5%、民営借家率約9.3%です。

こうした地域では住宅ストックの中で持ち家が大きな割合を占めています。

共同住宅率にも大きな地域差

共同住宅率は、

広島市 57.1%
海田町 50.1%
府中町 49.9%
東広島市 42.7%

と高い一方、

世羅町 9.0%
安芸高田市 9.2%
安芸太田町 2.9%
神石高原町 2.7%

となっています。

最高の広島市57.1%と最低の神石高原町2.7%では、50ポイントを超える差があります。

同じ広島県内でも住宅の建て方は大きく異なります。

共同住宅が多い地域と民営借家が多い地域は重なる傾向がある

広島市、東広島市、府中町、海田町では、共同住宅率と民営借家率の両方が高くなっています。

これは住宅構成を見るうえで重要な特徴です。

ただし、共同住宅には持ち家の分譲マンションなども含まれ、民営の借家には一戸建ての賃貸住宅も含まれます。

そのため、

共同住宅=賃貸住宅

ではありません。

住宅の建て方と住宅の所有関係は別の統計として確認する必要があります。

住宅・賃貸と単身引越し

単身引越しとの関係を見る場合、民営借家や共同住宅は重要な地域データですが、それだけで需要を判断することはできません。

例えば、賃貸住宅が多くても人口移動が少ない地域と、賃貸住宅が多く毎年多くの転入・転出が発生する地域では性格が異なります。

そのため、

人口・世帯
×
単身世帯
×
転入・転出
×
人口増減
×
年齢構成
×
住宅・賃貸

を重ねて確認することが重要です。

広島県23市町を単一のランキングだけで評価せず、複数の公的統計から地域の特徴を比較します。

2023年住宅・土地統計調査との違い

住宅については、国勢調査とは別に総務省の「住宅・土地統計調査」も実施されています。

広島県では2023年住宅・土地統計調査の結果も公表されていますが、住宅・土地統計調査は標本調査であり、市区を中心とした集計項目もあります。

このページでは、広島県23市町を漏れなく同じ定義で横断比較することを優先し、全市町を対象とする2020年国勢調査を統一基準としています。

2025年国勢調査公表後に更新

2025年10月1日に令和7年国勢調査が実施されています。

現時点では人口・世帯数の速報結果は公表されていますが、住宅の所有関係などを含む詳細集計については、2020年国勢調査が23市町を同じ基準で比較できる最新の確定データです。

2025年国勢調査の詳細結果が公表された後は、23市町を同一基準で更新します。

広島県の基本6統計テーマ

この住宅・賃貸比較で、広島県の地域統計データベースの基本6テーマがそろいます。

人口・世帯
↓
単身世帯
↓
転入・転出
↓
人口増減
↓
年齢構成
↓
住宅・賃貸

それぞれ単独の統計として終わらせず、地域ページと相互に接続することで、広島県23市町を複数方向から横断できる統計ネットワークとして使用します。

データの出典と注意事項

このページの主な出典は、

広島県総務局統計課
「令和2年国勢調査 人口等基本集計結果」

です。

調査基準日は2020年10月1日です。

「住宅に住む一般世帯」とは、一般世帯のうち住宅に居住している世帯を指します。

「民営の借家」は民間事業者や個人などが所有する賃貸住宅を指し、公営住宅、都市再生機構・公社の借家、給与住宅とは区別されています。

「共同住宅」は、一つの建物の中に複数の住宅がある住宅形態で、賃貸アパートだけでなく分譲マンションなども含まれます。

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