広島県23市町の転入・転出・社会増減比較

広島県内では、進学、就職、転勤、転職、結婚、住宅の変更などによって、毎年多くの人が市町の境界を越えて移動しています。

人口規模だけでは、その地域でどの程度人の出入りが発生しているのかは分かりません。

このページでは広島県23市町について、

  • 転入者数
  • 転出者数
  • 社会増減
  • 転入超過・転出超過
  • 市町ごとの人口移動の特徴

を比較します。

社会増減とは、転入者数から転出者数を差し引いた数です。

転入者の方が多ければ「社会増加」、転出者の方が多ければ「社会減少」となります。

市町別の詳細比較には、広島県が公表している「令和6年広島県人口移動統計調査報告」の年間値を使用します。

集計期間:2023年10月1日~2024年9月30日

出典:広島県総務局統計課「令和6年広島県人口移動統計調査報告」

広島県全体の転入・転出

2024年の広島県では、

転入者 119,468人
転出者 122,185人

となりました。

転出者が転入者を2,717人上回り、社会増減は2,717人の社会減少です。

人口減少を見る場合には、転入・転出による「社会増減」と、出生・死亡による「自然増減」を分けて考える必要があります。

2024年は、

  • 社会増減 ▲2,717人
  • 自然増減 ▲19,996人
  • 人口増減 ▲22,713人

でした。

広島県23市町の転入・転出一覧

市町転入者数転出者数社会増減
広島市61,406人61,630人▲224人
呉市6,497人7,897人▲1,400人
竹原市742人843人▲101人
三原市2,933人2,973人▲40人
尾道市4,597人4,790人▲193人
福山市14,490人14,897人▲407人
府中市1,263人1,536人▲273人
三次市1,458人1,632人▲174人
庄原市779人968人▲189人
大竹市917人1,037人▲120人
東広島市10,404人9,709人+695人
廿日市市3,991人3,907人+84人
安芸高田市876人1,046人▲170人
江田島市1,581人1,471人+110人
府中町2,154人2,555人▲401人
海田町1,668人1,596人+72人
熊野町844人718人+126人
坂町737人784人▲47人
安芸太田町174人223人▲49人
北広島町655人650人+5人
大崎上島町478人389人+89人
世羅町615人690人▲75人
神石高原町209人244人▲35人

※▲は社会減少、+は社会増加を示します。

出典:広島県「令和6年広島県人口移動統計調査報告 第3表 市区町別人口、世帯数及び人口増減」

社会増加となったのは7市町

2024年に転入者数が転出者数を上回ったのは、23市町のうち7市町です。

社会増加数の多い順に並べると、

  1. 東広島市 +695人
  2. 熊野町 +126人
  3. 江田島市 +110人
  4. 大崎上島町 +89人
  5. 廿日市市 +84人
  6. 海田町 +72人
  7. 北広島町 +5人

となっています。

14市のうち社会増加となったのは、東広島市・江田島市・廿日市市の3市です。

9町では、熊野町・大崎上島町・海田町・北広島町の4町が社会増加となりました。

東広島市は県内最大の転入超過

東広島市では、

転入者 10,404人
転出者 9,709人

となり、社会増減は+695人でした。

広島県23市町の中で最も大きな社会増加です。

人口規模では広島市や福山市より小さいものの、年間1万人前後の転入・転出がそれぞれ発生しています。

単身世帯比較でも東広島市は単身世帯の割合が比較的高い地域でした。

ただし、転入・転出者には単身者だけでなく家族世帯なども含まれるため、人口移動数をそのまま単身引越し件数として扱うことはできません。

熊野町は126人の社会増加

熊野町では、

転入者844人に対し、転出者718人となりました。

社会増減は+126人です。

人口規模を考えると、人の出入りだけでなく転入超過の状況も確認しておく意味があります。

同じ町でも、転入超過となっている地域と転出超過となっている地域があることが分かります。

江田島市も社会増加

江田島市では、

転入者1,581人、転出者1,471人

で、110人の社会増加となりました。

一方で出生65人に対して死亡490人となっており、自然増減は▲425人です。

そのため、社会増加であっても市全体の人口は315人減少しています。

これは、

転入超過=人口増加

とは限らないことを示す例です。

人口全体の変化を見るためには、社会増減と自然増減の両方を見る必要があります。

廿日市市は転入と転出がほぼ均衡

廿日市市では、

転入者3,991人
転出者3,907人

で、+84人の社会増加となっています。

転入・転出とも年間約4,000人規模で、人の移動が継続的に発生しています。

社会増減だけを見ると大きな差ではありませんが、実際にはその背後で多くの人が地域へ入り、同時に多くの人が地域から出ています。

広島市では12万人を超える転入・転出

広島市は人口規模が大きいため、人の移動数も県内で突出しています。

2024年は、

転入者 61,406人
転出者 61,630人

でした。

転入・転出を合わせると12万人を超える人口移動が発生しています。

一方、社会増減は▲224人です。

つまり、非常に多くの人が出入りしている一方で、転入者数と転出者数そのものは比較的近い数字になっています。

これは「社会増減数だけでは人口移動の大きさが分からない」ことを示しています。

福山市も年間約3万人が移動

福山市では、

転入者14,490人
転出者14,897人

で、合計すると年間約2万9,000人の転入・転出があります。

社会増減は▲407人です。

広島市に次いで人口規模の大きい福山市では、人の移動数そのものも非常に大きくなっています。

呉市は県内最大の社会減少

2024年に社会減少数が最も大きかったのは呉市です。

呉市では、

転入者 6,497人
転出者 7,897人

となり、社会増減は▲1,400人でした。

23市町の中で唯一、社会減少が1,000人を超えています。

さらに自然増減も▲2,797人となっており、人口全体では4,197人減少しました。

三原市では転入・転出がほぼ同水準

三原市では、

転入者 2,933人
転出者 2,973人

となりました。

社会増減は▲40人です。

年間では約5,900人の転入・転出が発生している一方、転入者と転出者の差は40人にとどまっています。

三原市の人口減少1,130人のうち、社会減少は40人で、自然減少が1,090人でした。

人口減少の大部分が出生と死亡による自然減少であることが分かります。

尾道市の転入・転出

尾道市では、

転入者4,597人
転出者4,790人

で、社会増減は▲193人です。

一方、自然増減は▲1,802人となっており、人口全体では1,995人減少しました。

三原市と同様に、人口減少の大部分は社会減少ではなく自然減少によるものです。

府中町は転出超過が比較的大きい

府中町では、

転入者2,154人
転出者2,555人

となり、社会増減は▲401人でした。

人口5万人前後の町ですが、年間4,700人を超える転入・転出が発生しています。

町の人口規模だけでは、人の移動量を判断できないことが分かります。

人口の少ない町でも毎年人は移動している

人口規模の小さい地域でも転入・転出は発生しています。

例えば、

安芸太田町
転入174人/転出223人

大崎上島町
転入478人/転出389人

神石高原町
転入209人/転出244人

となっています。

大崎上島町では89人の社会増加となりました。

人口が少ないことと、人の移動が存在しないことは同じではありません。

Nシードの地域統計データベースでは、小規模町村も除外せず、23市町すべてを同じ統計ネットワークの中で比較します。

転入者数が多い市町

2024年の転入者数上位は、

  1. 広島市 61,406人
  2. 福山市 14,490人
  3. 東広島市 10,404人
  4. 呉市 6,497人
  5. 尾道市 4,597人
  6. 廿日市市 3,991人
  7. 三原市 2,933人

となっています。

人口規模の大きい都市ほど転入者数も多い傾向があります。

しかし、転入者数だけでなく、同時にどれだけ転出しているかを見る必要があります。

転出者数が多い市町

転出者数上位は、

  1. 広島市 61,630人
  2. 福山市 14,897人
  3. 東広島市 9,709人
  4. 呉市 7,897人
  5. 尾道市 4,790人
  6. 廿日市市 3,907人
  7. 三原市 2,973人

です。

転入者数の多い地域は転出者数も多い傾向があります。

これは人口規模の大きい地域ほど、人の入れ替わり自体が多くなるためです。

社会増減だけでは引越しの発生量は分からない

例えば広島市は社会増減が▲224人です。

この数字だけを見ると人口移動が小さいようにも見えます。

しかし実際には、

61,406人が転入し、
61,630人が転出しています。

一方、大崎上島町は+89人の社会増加ですが、転入478人、転出389人です。

そのため引越しとの関係を見る場合には、

社会増減のプラス・マイナスだけではなく、転入者数と転出者数そのものを見ることが重要です。

転入・転出と単身引越し

転入・転出が発生する背景には、

  • 進学
  • 就職
  • 転勤
  • 転職
  • 単身赴任
  • 結婚
  • 離婚
  • 住宅の変更
  • 家族との同居・近居

など、さまざまな理由があります。

広島県の人口移動統計調査では、県外移動について就職、転勤、転職、入学・転校、住宅事情などの理由別集計も行われています。

こうした人口移動の一部は単身引越しにつながります。

ただし、転入者・転出者には家族で移動する人や、単身引越しサービスを利用しない人も含まれます。

したがって、

転入者数=単身引越し件数

と判断することはできません。

この統計は、地域でどの程度人の移動が発生しているかを見るための基礎データとして使用します。

2025年は広島県全体の社会減少が縮小

市町別の詳細表については2024年年間値を使用していますが、広島県全体では2025年の年間結果も公表されています。

2025年(2024年10月1日~2025年9月30日)は、

転入者 119,330人
転出者 120,496人
社会増減 ▲1,166人

となりました。

2024年の▲2,717人から、社会減少は1,551人縮小しています。

近年ずっと同じ速度で転出超過が拡大しているわけではなく、2025年は社会動態に改善が見られます。

一方、2025年の自然増減は▲20,919人であり、県全体の人口は22,085人減少しました。

若い世代の移動も重要

広島県が公表した2025年の資料では、日本人20~24歳の社会増減は▲3,063人でした。

前年2024年の▲4,087人から、転出超過は1,024人縮小しています。

20~24歳は進学後の就職や転勤などによって生活拠点が変わりやすい年代です。

ただし、この年代だけで地域全体の引越し需要を判断するのではなく、単身世帯や住宅状況など他の統計と組み合わせて見る必要があります。

転入・転出を他の統計と組み合わせる

転入・転出は、人が実際に地域間を移動したことを示す重要な統計です。

さらに、

人口・世帯
×
単身世帯
×
転入・転出
×
人口増減
×
年齢構成
×
住宅・賃貸

を組み合わせることで、地域の特徴がより明確になります。

例えば、

単身世帯が多く、さらに転入・転出も多い地域

と、

単身世帯率は高いものの人口移動自体は少ない地域

では、地域の性格が異なります。

一つの指標だけではなく、複数の統計を横断して広島県23市町を比較します。

データの出典と注意事項

市町別の転入者数・転出者数・社会増減は、広島県総務局統計課「令和6年広島県人口移動統計調査報告」を使用しています。

集計期間は2023年10月1日から2024年9月30日までです。

広島県人口移動統計調査の甲調査では、住民基本台帳に基づく転入、転出、出生、死亡などから人口動態を集計しています。

2025年の広島県全体の年間人口動態については、広島県が2026年1月に公表した資料を使用しています。

市町別のより新しい年間詳細結果が公表された場合は、23市町を同じ期間・同じ基準で更新します。

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